特集 臨床神経生理学的検査の進歩
序
江部 充
1
1虎の門病院臨床生理検査部
pp.1201-1202
発行日 1981年11月1日
Published Date 1981/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911378
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1981年は我が国での神経学の進歩にとって極めて意義深い年である.すなわち,国際脳波・臨床神経生理学会議,国際てんかん学会議,世界神経学会の三つの大きな神経学に関係する学会が9月13日から2週間にわたって相ついで京都で行われた.これらの学会はそれぞれ永い歴史をもっているが,今回欧州や北米を除く地域で,それも遠い円本で初めて行われたことは,日本がそれらを受け入れる地盤ができていることを物語る.このような機会にこの特集を刊行することができたのは喜ばしい.
診断学の発展が方法論に依存することは論を待たないが,神経系疾患の診断もまた方法論,いうなれば「臨床検査」に負うところが極めて大きい.その中でも生理学に基礎をおく臨床検査法も広い範囲を占めており,これらを一冊にまとめることはなかなか難しい.したがってこの特集は主として脳波と筋電図という最も日常的な検査法に的を絞った.
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