特集 TEES
【TEESで治す】
中耳腫瘍
河口 倫太郎
1
,
堀 龍介
1
Rintaro Kawaguchi
1
,
Ryusuke Hori
1
1産業医科大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
キーワード:
TEES
,
中耳腫瘍
,
エネルギーデバイス
Keyword:
TEES
,
中耳腫瘍
,
エネルギーデバイス
pp.1527-1530
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001401
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中耳腫瘍とその治療
中耳腫瘍は稀ではあるが組織型は多彩である。組織型にはグロムス腫瘍,中耳腺腫1),顔面神経鞘腫をよく経験するが,ほかには脂肪腫,孤発性線維性腫瘍(SFT)2),悪性腫瘍3)など多彩な組織型の報告がある。グロムス腫瘍は化学受容器である傍神経節(paraganglion)から発生する良性腫瘍である。病理学的には傍神経節腫(paraganglioma)と呼ばれる。主に上行咽頭動脈の分枝である下鼓室動脈,後耳介動脈の分枝である経乳突孔動脈から栄養されており,非常に血流が豊富であり易出血性であることが知られている4)。鼓室型と頸静脈球型に大別される。
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