外リンパ瘻

はじめに

　外リンパ瘻は内耳外リンパ腔と周辺臓器の間に瘻孔が生じ，内耳の生理機能が障害されることで，突発性・変動性・進行性の難聴や耳鳴，耳閉感，めまいなど多彩な症状が生じる疾患である。発症の原因・誘因によりカテゴリー1～4に分類されており（表1）^1），カテゴリー1の原因が明確な外リンパ瘻では原因に応じた手術が治療の選択肢の1つとなる。カテゴリー2～4では1週間程度の安静により瘻孔の自然閉鎖を期待するが，めまいの持続や高度の難聴，進行性難聴を呈している場合は手術加療が考慮される。