特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
がん
異時性下咽頭癌に対する経口的手術後に頸動脈破裂をきたした症例
岸本 曜
1
,
本多 啓吾
1
,
河合 良隆
1
,
藤村 真太郎
1
,
堅田 親利
2
,
二階堂 光洋
3
Yo Kishimoto
1
,
Keigo Honda
1
,
Yoshitaka Kawai
1
,
Shintaro Fujimura
1
,
Chikatoshi Katada
2
,
Mitsuhiro Nikaido
3
1京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
2京都大学大学院医学研究科腫瘍内科
3京都大学大学院医学研究科消化器内科
キーワード:
照射後再発症例
,
異時性下咽頭癌
,
頸動脈破裂
,
経口的手術
Keyword:
照射後再発症例
,
異時性下咽頭癌
,
頸動脈破裂
,
経口的手術
pp.1163-1167
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001278
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はじめに
咽喉頭癌の治療においては,根治性に加えて,治療後の機能温存が求められる。これらを実現する低侵襲治療としての1つの選択肢が,経口的手術であり,わが国では,
1)ELPS(endoscopic laryngo-pharyngeal surgery)1)
2)TOVS(transoral videolaryngoscopic surgery)2)
3)TORS(transoral robotic surgery)3)
などが行われ,良好な治療成績が報告されている。一般に,これらの術式はT2までの早期病変が対象とされるが,近年は新鮮例のみならず,再発例,異時性多発例などに対しても積極的に経口的手術が行われている4)。
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