特集 処置や手術に必要なインフォームド・コンセント
【咽頭・喉頭の治療に対するインフォームド・コンセント】
局所麻酔および全身麻酔下の声帯手術
岸本 曜
1
,
河合 良隆
1
,
藤村 真太郎
1
,
大森 孝一
1
Yo Kishimoto
1
,
Yoshitaka Kawai
1
,
Shintaro Fujimura
1
,
Koichi Ohmori
1
1京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
インフォームド・コンセント
,
声帯手術
,
局所麻酔下喉頭内視鏡手術
,
全身麻酔下喉頭微細手術
Keyword:
インフォームド・コンセント
,
声帯手術
,
局所麻酔下喉頭内視鏡手術
,
全身麻酔下喉頭微細手術
pp.547-550
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001584
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はじめに
声帯は長さ1~2 cm程度の非常に小さな臓器であるが,分布する細胞外マトリックスの違いにより粘膜固有層は3層に分かれ,その層構造が1秒間に100~200回の自励振動を可能としている極めて繊細な構造をもつ。その声帯に生じる種々の病変に起因する音声障害に対して,局所麻酔下もしくは全身麻酔下の手術が行われるが,不適切な手術操作により,繊細な構造が破綻し音声障害が悪化する可能性や,生命に関わるような重篤な合併症をきたす可能性もある。そのため,術前には十分な説明を行った上で,患者からインフォームド・コンセントを得る必要がある。

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