特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
口腔咽頭領域
CPAP療法にてこずり舌下神経電気刺激療法が奏功した睡眠時無呼吸症例
井下 綾子
1
Ayako Inoshita
1
1順天堂大学医学部耳鼻咽喉科学講座
キーワード:
睡眠時無呼吸
,
CPAP療法
,
舌下神経電気刺激療法
Keyword:
睡眠時無呼吸
,
CPAP療法
,
舌下神経電気刺激療法
pp.1053-1056
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001248
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
閉塞性睡眠時無呼吸症(obstructive sleep apnea:OSA)は,いびき・無呼吸,日中の眠気,集中力低下などによるQOL低下だけでなく,高血圧,心血管障害などの合併症の原因となるため,適切な治療を要する1)。持続陽圧呼吸(continuous positive airway pressure:CPAP)療法は,成人OSAの最も確実で即効性のある治療として確立したが,CPAP療法に抵抗性を示す症例も存在し,中止率は30~50%といわれる2,3)。そこでCPAP療法の代替治療として舌下神経電気刺激療法(hypoglossal nerve stimulation:HGNS)が2021年に保険収載された。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.