特集 往診で行う診療―耳鼻咽喉科疾患
往診時の診療のポイント
めまい
本田 圭司
1
Honda Keiji
1
1東京医科歯科大学耳鼻咽喉科
キーワード:
往診
,
診断基準
,
眼振検査
,
急性めまい
Keyword:
往診
,
診断基準
,
眼振検査
,
急性めまい
pp.279-281
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000493
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はじめに
往診(訪問診療)でめまいの診療を行う場合,以下の2つのケースが想定される。第一に,普段から往診をしている在宅高齢者などが,めまい症状を訴えて往診医(耳鼻咽喉科医)に相談するケースである。第二に,普段は訪問診療を必要としない患者が,急性の強いめまい症状のために病院受診が困難であることから訪問診療を依頼するケースである。前者のめまい症状は,急性から慢性の経過まで多種多様であることが想定される。後者の場合は,緊急を要する疾患の鑑別と,病院を受診できるようになるまでの応急処置を行うことが主体となる。どちらにおいても,めまい疾患の鑑別は特殊な検査を行わず問診と身体診察によって大部分が可能であり,往診で十分な診療を行うことができる。
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