診療ガイドライン2020によるメニエール病治療のエビデンス

はじめに

　メニエール病は，10分以上持続する回転性めまい発作に難聴，耳鳴，耳閉感などの聴覚症状を伴う内耳疾患であり，その病態は内リンパ水腫である。2011年にメニエール病の診療ガイドラインは前庭機能異常に関する調査研究班によりわが国で初めて作成された^1）。その9年度に診療ガイドラインが改定され「メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン2020年版」^2）が日本めまい平衡医学会により作成された。