特集 めまいがするんです!─特別付録Web動画付
【メニエール病・TIA】
繰り返していても「メニエール病」とは限らない—総合診療医からみたメニエール病
高岸 勝繁
1
1京都岡本記念病院総合診療科
キーワード:
繰り返すめまい
,
メニエール病
,
TIAによるめまい症
Keyword:
繰り返すめまい
,
メニエール病
,
TIAによるめまい症
pp.1347-1352
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201160
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Case
患者:72歳、男性。
主訴:繰り返す回転性めまい。
現病歴:もともと難聴の指摘があり、普段より補聴器を使用している。5年ほど前より特に誘因なく回転性のめまいを認め、救急受診を繰り返している。最終受診は3カ月前。今回もテレビを見ている際、同様の回転性めまいが出現。悪心・嘔吐を伴い、動けなくなり、救急要請となった。
既往歴:高血圧。老人性難聴。繰り返すめまい症(過去に施行された頭部MRIでは異常を認めず、「末梢性めまい症」と診断されている)。
内服:アムロジピン。
身体所見:意識声明。血圧144/82mmHg、心拍数80回/分(整)、呼吸数22回/分、体温 36.8℃、SpO2 98%(room air)。
難聴のため、耳元で大声を出してようやく理解される(補聴器の持参なし)。全眼位で右上回旋性水平方向性眼振を認める。複視や構音障害をはじめとした神経所見に異常は認められなかった。HIT(head impulse test)を施行したところ頭位眼球反射は正常(中枢パターン)であった。
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