特集 悪性か? 良性か? 開業医のためのがんの見つけ方
症状・所見からのアプローチ
甲状腺腫脹―がん,良性腫瘍,炎症などの鑑別
北村 守正
1
Morimasa Kitamura
1
1金沢医科大学頭頸部外科学
キーワード:
甲状腺腫脹
,
甲状腺腫瘍
,
触診
,
超音波検査
Keyword:
甲状腺腫脹
,
甲状腺腫瘍
,
触診
,
超音波検査
pp.887-889
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000224
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はじめに
甲状腺疾患は大きく分けると,結節性疾患と機能性疾患に分けられる。最近は超音波検査機器の精度が向上し,微小な甲状腺結節も発見できるようになってきたこともあり,検診の頸動脈エコーなどで発見される機会も増え,以前と比較すると結節性疾患が増えてきている1)。一般的に甲状腺疾患の多くは進行が遅く,疾患が顕在化してからでも手遅れとなることは少ないが,未分化癌など診断が遅れると生命に関わる疾患もあり,その鑑別に注意を要する。
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