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特集 内因性調節因⼦と治療薬による体液量コントロール
各論
浸透圧調節軸によるAQP2活性化の分子機構
Molecular mechanisms of AQP2 activation in osmotic regulation
長岡 可楠子
1
,
安藤 史顕
1
NAGAOKA Kanako
1
,
ANDO Fumiaki
1
1東京科学大学腎臓内科
キーワード:
AQP2
,
PKA
,
LRBA
Keyword:
AQP2
,
PKA
,
LRBA
pp.619-624
発行日 2025年11月25日
Published Date 2025/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002218
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はじめに
水・体液恒常性の維持は,生体の生存に不可欠な生理機構である。腎臓は体内の水バランスを調整し,血漿浸透圧を一定に保つうえで中心的役割を担っている。脱水時には,抗利尿ホルモンであるバゾプレシンの作用により,腎臓集合管のaquaporin-2(AQP2)水チャネルが活性化され,尿からの水の再吸収量が増加する。しかし,その分子メカニズムはいまだ不明な点が多く,とりわけAQP2の活性を制御するリン酸化シグナルの統合的理解は十分に得られていない。本稿では,浸透圧調節軸を介したAQP2活性化機構に焦点を当て,最新の知見を概説する。

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