検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
浸透圧—尿浸透圧測定を中心に
長浜 大輔
1
1名古屋大学病院検査部
pp.961-966
発行日 1986年8月1日
Published Date 1986/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203806
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臨床で利用される浸透圧測定は,水制限試験とバソプレッシン*試験を用いた尿崩症(下垂体性尿崩症,腎性尿崩症,心因性多飲症)の鑑別診断をはじめに高浸透圧性非ケトン性糖尿病昏睡,高・低ナトリウム血症,過血糖症,ADH不適当分泌症候群などの診断が主なものである.また,術前・術中・術後の体液管理,ADH類似物質投与後の腎機能チェック,人工透析液の使用時,注射液および輸液製造時の品質管理にも適用されているのが現況である1〜6).
* vasopressin.ADHとも呼ばれるポリペプチドである.
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