巻頭言
標準化とAI時代
石本 卓嗣
1
1愛知医科大学腎臓・リウマチ膠原病内科
pp.5-6
発行日 2025年7月25日
Published Date 2025/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001952
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30年ほど前,医師として歩みはじめたころは,診療ガイドラインという言葉は今ほど浸透していませんでした。医療は「師から弟子へと継がれる技」の要素も色濃く,目の前の患者をどう診るかは,個々の臨床医の経験と感覚に大きく依存していたように思います。それから時代が変わり,近年,わが国でも診療ガイドラインの整備が進み,臨床の標準化が大きく前進しました。これは大変喜ばしいことです。EBM医療情報事業(Minds)の本格始動が2001年であったことを考えると,萌芽期からの先輩方のご尽力に深く敬意を表します。私自身も近年,微力ながら腎臓領域のガイドライン作成に携わらせていただき,エビデンスに基づいた診療の重要性を再認識する機会となりました。
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