Japanese
English
特集 CKD-MBD ―進歩と革新
リン,カルシウム,PTHの管理
腎移植患者
Management of phosphate, calcium, and PTH in kidney transplant patients
後藤 俊介
1
GOTO Shunsuke
1
1神戸大学大学院医学研究科内科学講座腎臓内科学
キーワード:
腎移植
,
リン
,
カルシウム
,
PTH
Keyword:
腎移植
,
リン
,
カルシウム
,
PTH
pp.661-663
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001884
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はじめに
CKD-MBDは,慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常のことで,血管石灰化や骨の異常に関連する。そして骨折,心血管病,死亡の増加につながるため,腎機能が低下した患者にとって,重要な病態の1つである。腎移植は腎機能を劇的に改善させる治療であるため,CKD-MBDも改善していく。しかしながら,腎機能改善に伴いすぐに改善するかといえば,そうとは限らない。個人差はあるが,かなり遷延症例もある。また腎移植後の腎機能改善にも差があり,腎機能が再び低下していく症例もあるため,実際には,腎移植後であってもCKD-MBDは重要な病態の1つである。CKD-MBDはさまざまな要素で成り立っているが,本稿では,リン,カルシウム,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)管理について,腎移植患者に関して概説する。

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