Japanese
English
特集 腎疾患の診断と治療 最前線
VI.各論5:泌尿器疾患(診断と治療)
8.後腹膜疾患
Retroperitoneal disease
藤本 直浩
1
Fujimoto Naohiro
1
1産業医科大学医学部泌尿器科科学講座
キーワード:
後腹膜疾患
,
後腹膜腫瘍
,
軟部腫瘍
Keyword:
後腹膜疾患
,
後腹膜腫瘍
,
軟部腫瘍
pp.447-452
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001646
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1 はじめに
後腹膜疾患とは
後腹膜腔には,膿瘍,免疫グロブリンG4(immunoglobulin G4:IgG4)関連疾患などの炎症性疾患,悪性リンパ腫やリンパ増殖性疾患,原発性および転移性腫瘍などさまざまな疾患が発生する。そのなかで,ここでは生命予後を大きく左右する後腹膜腫瘍について概説する。後腹膜腫瘍とは,腎や副腎などの原発腫瘍,リンパ節転移などは含めず,後腹膜腔に存在する脂肪,筋肉,神経などから発生した腫瘍とすることが一般的である。後腹膜腫瘍は50~60歳台に多く,男女比は同等で,その約60%は悪性の軟部肉腫であり1),発生頻度は10万人に0.5~1人で2),希少がんの1つである1,3,4)。
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