Japanese
English
特集 病理からせまる腎疾患の病因・病態解明
特殊技術を駆使した腎疾患の病態解明
In vivo ATPイメージングを用いた腎疾患の病態解明
in vivo kidney ATP imaging
山本 伸也
1
,
山本 恵則
1
,
柳田 素子
1
YAMAMOTO Shinya
1
,
YAMAMOTO Shigenori
1
,
YANAGITA Motoko
1
1京都大学大学院医学研究科腎臓内科学
キーワード:
ATP
,
イメージング
,
AKI
,
ミトコンドリア
,
二光子顕微鏡
Keyword:
ATP
,
イメージング
,
AKI
,
ミトコンドリア
,
二光子顕微鏡
pp.497-503
発行日 2024年9月25日
Published Date 2024/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001477
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はじめに
アデノシン三リン酸(adenosine triphosphate:ATP)は,生物に共通するエネルギー通貨とも称され,生物の生命エネルギーである。腎臓は常に多量のATPを産生・消費するダイナミックなエネルギー代謝臓器であり,ATP産生の中核であるミトコンドリアの異常と腎障害は強く関係する。生体腎におけるATP動態解析は,腎病態解明の糸口になると考えられていたが,技術的な問題により困難であった。遺伝子工学の発達や顕微鏡の進歩に伴い,イメージング技術が飛躍的に向上している。筆者らは,fluorescence resonance energy transfer(FRET)バイオセンサーの技術を用いたATP可視化マウスを用いて,マウス腎におけるATP動態を観察する技術を確立した。
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