Japanese
English
特集 感染症と腎疾患
糸球体・尿細管間質疾患
新型コロナウイルス関連腎疾患(ワクチン関連も含めて)
COVID-19-associated kidney diseases(including COVID-19 vaccine-associated disease)
坪井 直毅
1
,
梅田 良祐
1
TSUBOI Naotake
1
,
UMEDA Ryosuke
1
1藤田医科大学医学部腎臓内科学
キーワード:
新型コロナウイルス感染症
,
ワクチン
,
AKI
,
腎組織所見
,
腎予後
Keyword:
新型コロナウイルス感染症
,
ワクチン
,
AKI
,
腎組織所見
,
腎予後
pp.756-761
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001355
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はじめに
2019年12月,中国武漢で重症急性呼吸器症候群(severe acute respiratory syndrome:SARS)を発症する新型コロナウイルス(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2:SARS-CoV-2)が発見されて以後,各国で医療の逼迫が繰り返され,全世界での現時点の累積感染者数は約7億人,死亡者数は約700万人に達している。しかし,1年後の2020年12月には,世界ではじめてSARS-CoV-2ワクチンが実用化され,SARS-CoV-2感染拡大および同ウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)の重症化予防の主要戦略として全世界で接種が推奨され,その結果死亡者数は減少に転じた。一方で,COVID-19罹患やワクチン接種に関連しての急性腎障害(acute kidney injury:AKI)や糸球体疾患の発症についても相次いで報告されている。また,パンデミック以降の疫学的情報の集積に伴い,腎障害もCOVID-19に罹患した患者の予後に影響するリスク因子として挙げられている。そこで,本稿では,COVID-19およびSARS-CoV-2ワクチンに関連する腎障害について概説する。
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