特集 新型コロナ最前線 ワクチンと治療―今を知り,これからを考える
◉新型コロナワクチン接種の最前線
①小児の新型コロナワクチン接種
-―効果・副反応の最新知見と接種要否の考え方
齋藤 昭彦
1
1新潟大学大学院 医歯学総合研究科 小児科学分野 教授
キーワード:
小児
,
ワクチン
,
新型コロナウイルス感染症
,
心筋炎
,
心膜炎
Keyword:
小児
,
ワクチン
,
新型コロナウイルス感染症
,
心筋炎
,
心膜炎
pp.220-226
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000234
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
小児の新型コロナウイルス感染症は,成人のそれと比べ,無症状や軽症のことが多く,乳児や基礎疾患を持つ児以外の重症化のリスクは稀である。したがって,小児へのワクチン接種は,各国において対応が異なっている。しかしながら,接種対象でない年齢層(2021年10月末現在,12歳未満の小児)は,今後感染が広がる可能性のある対象の1つであり,ワクチン接種によってそれを抑制できる可能性がある。一方で,ワクチン接種後に稀に起こる副反応である心筋炎・心膜炎は,主に10~20歳代の男性の2回目接種後の4日以内に頻度がより高いことが分かってきた。小児への新型コロナワクチン接種は,これらのワクチンのベネフィットとリスクを子どもと保護者が十分理解した上で進める必要がある。
Copyright © 2021, Van Medical co., Ltd. All rights reserved.