Japanese
English
特集 CKD患者の栄養管理update
栄養障害の特徴
高齢CKD患者
Characteristics of nutritional disorders in elderly CKD patients
田中 舞
1
,
村山 稔子
2
,
蒲澤 秀門
1
,
細島 康宏
1
TANAKA Mai
1
,
MURAYAMA Toshiko
2
,
KABASAWA Hideyuki
1
,
HOSOJIMA Michihiro
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科腎研究センター病態栄養学講座
2新潟県立大学人間生活学部健康栄養学科
キーワード:
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)
,
高齢CKD患者(elderly CKD patients)
,
栄養障害(malnutrition)
,
PEW(protein-energy wasting)
Keyword:
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)
,
高齢CKD患者(elderly CKD patients)
,
栄養障害(malnutrition)
,
PEW(protein-energy wasting)
pp.32-35
発行日 2024年1月25日
Published Date 2024/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001157
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はじめに
わが国における成人慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者は2005年には1,330万人と推計されていたが,2015年までの10年間で1,480万人に増加し,さらに65歳以上の高齢者がその約75%を占めると報告されている1)。また,男女ともに年齢が高くなるほどCKD患者の頻度は高くなり,65~69歳では男性の17.3%,女性の11.4%,70~74歳では男性の23.1%,女性の17.1%,75歳以上では男性の35.9%,女性の26.3%が相当する1)。さらに,慢性透析患者の平均年齢は69.67歳であり,透析導入年齢は男性が70.38歳,女性が72.71歳であるが,いずれも年々高齢化している2)。そのようななかで,CKD患者は元来,栄養障害をきたしやすいが,特に高齢CKD患者においては加齢による合併症や食欲低下などのさまざまな要素が加わることで,さらなる栄養障害につながる可能性がある。本稿においては高齢CKD患者について,その栄養障害の特徴も含めて概説してみたい。なお,その栄養介入の実際については他稿を参照していただきたい。
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