Japanese
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特集 病因・病態生理から読み解く腎・泌尿器疾患のすべて
Ⅴ.AKI
8.横紋筋融解症によるAKI
Rhabdomyolysis-induced AKI
大久保 光修
1
,
平橋 淳一
1
Okubo Koshu
1
,
Hirahashi Junichi
1
1慶應義塾大学医学部総合診療教育センター
キーワード:
横紋筋融解症
,
Crush症候群
,
急性腎障害
,
マクロファージ細胞外トラップ
Keyword:
横紋筋融解症
,
Crush症候群
,
急性腎障害
,
マクロファージ細胞外トラップ
pp.378-383
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001060
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1 病因
横紋筋融解症(rhabdomyolysis)は「骨格筋細胞の壊死,融解により筋細胞内成分が血液中に流出した状態」という病態を指す。客観的な横紋筋融解症の基準として,血中クレアチンキナーゼ(creatine kinase:CK)が1,000IU/L以上またはCKが正常上限の5倍以上と定義されている1)。臨床において頻度が高い原因としてスタチン系脂質降下剤や,外傷による直接的な骨格筋障害が挙げられる。また,SARS-CoV-2の世界的流行において,COVID-19に合併した横紋筋融解症惹起性急性腎障害(rhabdomyolysis-induced acute kidney injury:RIAKI)により腎不全に至る症例も報告されている2)。本稿ではRIAKIの病因・病態について重点を置き概説する。
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