Japanese
English
特集 CKD-MBDの新しい潮流
新規CKD-MBD治療薬
アパタイト形成阻害薬
Inhibitors of hydroxyapatite crystallization
坂口 悠介
1
SAKAGUCHI Yusuke
1
1大阪大学大学院医学系研究科腎臓内科学
キーワード:
フィチン酸
,
ハイドロキシアパタイト
,
SNF472
,
血管石灰化
,
骨密度
Keyword:
フィチン酸
,
ハイドロキシアパタイト
,
SNF472
,
血管石灰化
,
骨密度
pp.422-425
発行日 2023年9月25日
Published Date 2023/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000894
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Ⅰ フィチン酸によるアパタイト形成阻害
フィチン酸(ミオイノシトール6リン酸)は穀類や豆類など食物繊維の多い食品に豊富に含まれており,植物や種子のリン貯蔵庫としての役割を担っている。ヒトは腸管からフィチン酸をほとんど吸収することができないものの,ヒト血漿中からは数百nMレベルのフィチン酸が検出される1)。また,フィチン酸を経口摂取すると尿中フィチン酸濃度が上昇することも確認されている2)。したがって,ヒト生体内には何らかのフィチン酸代謝機構が存在することがうかがわれる3)。
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