Japanese
English
論述
良性骨腫瘍の病巣掻爬に対するハイドロキシアパタイト製材充填の治療成績
The Clinical Result of Hydroxyapatite Implantation after Curettage of Benign Bone Tumors
恩賀 能史
1
,
山本 哲司
1
,
丸井 隆
1
,
水野 耕作
1
Takafumi Onga
1
1神戸大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe University School of Medicine
キーワード:
benign bone tumor
,
良性骨腫瘍
,
curettage
,
病巣掻爬
,
hydroxyapatite
,
ハイドロキシアパタイト
Keyword:
benign bone tumor
,
良性骨腫瘍
,
curettage
,
病巣掻爬
,
hydroxyapatite
,
ハイドロキシアパタイト
pp.721-725
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902457
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抄録:良性骨腫瘍33例に対し病巣掻爬または切除術後にハイドロキシアパタイト(HA)製材の充填を行い良好な結果を得た.全例,術後単純X線像上HA周囲にみられた間隙は消失し骨形成を認めた.HA周囲のradiolucent zoneが消失するまでの期間は平均4.6ヵ月で20歳以下では平均3.2ヵ月であった.術後2例に疼痛を生じたが,ともに末節骨の内軟骨腫で術中HAが皮下に散逸した症例であった.術後変形や骨折を来した症例はなかった.再発は3例にみられた.下肢の病変に対する荷重時期はHAの力学的強度の問題と骨形成の判定の困難さから,自家骨移植を行った場合の1.5倍を目安とし,大きな病変に対して平均10.3週とした.免荷期間を短縮するための内固定は賛否両論あり,HAの使用はあくまで腸骨採取などの手術侵襲を軽減する目的であるため,骨折を生じた場合を除き後療法を短縮する目的で使用するべきではないと考えている.
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