巻頭言
腎移植における重要課題―多職種連携による治療介入―
今村 亮一
1,2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科泌尿器科学分野
2長崎大学病院泌尿器科・腎移植外科
pp.137-138
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000832
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腎移植の短期生存率・生着率は,近年免疫学的ハイリスク症例が増加傾向にもかかわらず改善状態を維持している。これは新規免疫抑制薬の改良のみならず,移植にかかわる医師,メディカルスタッフの努力の賜物にほかならない。その一方,長期生存率・生着率はいかがであろうか。わが国の臨床統計をみる限り諸外国と遜色なく,むしろ良好な成績といえる1)。ただし,過去との成績を比較すると,その生存曲線,生着曲線ともに傾きはあまり変化していない。つまり長期成績をさらに改善させるには,新たなブレークスルーとなるものが必要と考える。
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