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特集 腎臓病外来:マネジメントとコツ
慢性腎臓病再診のコツ
注意する薬剤 ―画像診断に必要な薬剤を中心に
Radiographic contrast media and the kidney
長澤 将
1
NAGASAWA Tasuku
1
1東北大学病院腎臓・高血圧内科
キーワード:
ガドリニウム造影剤
,
ヨード造影剤
,
造影剤腎症
,
腎性全身性線維症
Keyword:
ガドリニウム造影剤
,
ヨード造影剤
,
造影剤腎症
,
腎性全身性線維症
pp.535-539
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000682
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POINT
・慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者は腎機能障害を理由に標準的な診断/治療介入を行われておらず,“renalism” と呼ばれている。
・すべてのガドリニウム(Gd)造影剤が腎性全身性線維症をきたすわけではない(環状Gd造影剤は腎性全身性線維症をきたした報告はない)。
・ヨード造影剤での急性腎障害は,CKDが背景にある患者において全身状態不良,経動脈的な造影剤の投与がリスクを上げることが知られている。
・全身状態良好な患者において(CKDが基礎疾患にあっても),ヨード造影剤が急性腎不全(acute kidney injury:AKI)をきたした報告はほとんどない。
・CKD患者でも造影剤を使った診断のベネフィットがリスクを上回る場合には考慮するべきである。
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