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特集 バスキュラーアクセスUpToDate
合併症とその対策
過剰血流・静脈高血圧症に対する血流抑制術
Blood flow suppression surgery for excessive blood flow and venous hypertension
深澤 瑞也
1,2
FUKASAWA Mizuya
1,2
1加納岩総合病院透析アクセスセンター
2埼玉医科大学総合医療センター腎高血圧内科
キーワード:
過剰血流
,
中心静脈狭窄症
,
血管縫縮術
,
MILLER法
Keyword:
過剰血流
,
中心静脈狭窄症
,
血管縫縮術
,
MILLER法
pp.267-270
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000629
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はじめに
シャント系バスキュラーアクセス(VA)は,安定して維持透析を行うために重要なものであることはいうまでもないが,同時に圧の高い動脈血を静脈に還流させて血流を確保する,本来生体には存在しない異常な血管を形成していることは常に考える必要がある。本来「正常なシャント」はありえず,血液透析(HD)に際し血流不足にならずに設定透析量を確保できるアクセスが「よいシャント」であり,それには必要以上の高血流を有さないことも条件となる。多くの場合,シャント狭窄は注意深く観察されるが,血流過剰はHDの維持にとって支障にならないこともあり,放置されることも考えられる。しかし,血行動態や心機能に負荷をかけることになるため,過剰血流も過小血流と同様に是正すべき病態であることを肝に銘じる必要がある。
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