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特集 バスキュラーアクセスUpToDate
合併症とその対策
心機能の視点からみたバスキュラーアクセスの選択
Influence of creation of arteriovenous fistula on cardiac function
常喜 信彦
1
,
日高 舞
1
JOKI Nobuhiko
1
,
HITAKA Mai
1
1東邦大学医療センター大橋病院腎臓内科
キーワード:
高心拍出量性心不全
,
心拍出量
,
血流量
,
ナトリウム利尿ペプチド
,
シャント血流量
Keyword:
高心拍出量性心不全
,
心拍出量
,
血流量
,
ナトリウム利尿ペプチド
,
シャント血流量
pp.263-266
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000628
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はじめに
Arteriovenous fistula(AVF)造設による心血行動態への影響が指摘されている。わが国の透析患者の20~30%で,その重症度はともかく,心疾患を合併する。日本の血液透析患者の95%は心血行動態へ影響を及ぼすAVFにより透析を行っている。少なく見積もっても,20%ほどは心疾患を合併しているにもかかわらず,心血行動態に影響があるAVFを選択していることになる。本稿のテーマは「心機能の視点からみたバスキュラーアクセスの選択」である。心機能を意識してAVFを避ける場合,動脈の表在化,長期留置カテーテル,あるいは腹膜透析への移行となる。その選択については,個々の症例の背景に強く依存することになり,どの選択が最善かの一定の見解を示すことは困難である。ここでは,AVFの心臓への影響と,AVFを安易に作製することが憚られる状態について考えてみたい。
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