内シャント形成術と動脈表在化

Surgical angioplasty for arteriovenous fistula and arterial superficialization

はじめに

　血液透析を長期にわたり安定的に維持可能とした革新的arteriovenous fistula（AVF）の報告^1）から50余年の現在もfistula firstは透析アクセスのgolden standardである。わが国では透析導入年齢は年々高齢化が進み^2），基礎疾患は慢性糸球体腎炎から糖尿病性腎症へとシフトした。高齢と糖尿病による動脈硬化，静脈荒廃，血管壁の石灰化は，シャント作製^3）や経皮的血管形成術（PTA），合併症への治療^4）などをより困難としている^5）。