Japanese
English
特集 腎臓の自動制御機構
【各論】
酸塩基ホメオスタシス 集合管間在細胞(IC-A,IC-B)の役割
The role of type A and type B intercalated cells of kidney collecting ducts
安岡 有紀子
1
,
野々口 博史
2
,
河原 克雅
3,4
YASUOKA Yukiko
1
,
NONOGUCHI Hiroshi
2
,
KAWAHARA Katsumasa
3,4
1北里大学医学部 生理学
2北里大学メディカルセンター 総合内科
3福島県立医科大学
4座間総合病院 リハビリテーション科
キーワード:
間在細胞
,
酸分泌
,
アルカリ分泌
,
アルドステロン
,
MR受容体(mineralocorticoid receptor)
Keyword:
間在細胞
,
酸分泌
,
アルカリ分泌
,
アルドステロン
,
MR受容体(mineralocorticoid receptor)
pp.718-722
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000371
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
腎臓は,尿を生成する(代謝産物や過剰な水電解質を体外に排出する)ことで,細胞外液量,電解質組成,浸透圧濃度,pHなど,いわゆる内部環境を至適状態に維持している。慢性腎臓病(CKD)の腎機能による重症度分類は,推算糸球体濾過量(eGFR)の数値(レベル)によりなされているが,過剰なイオン(K+など)や酸(H+など)を調節性に分泌し,尿中に排出する主要なセグメントは,集合管である。集合管を含むネフロン(腎臓の機能単位)に発現する膜輸送体蛋白(イオンチャネル,キャリア,ポンプとその調節因子)の異常は,糸球体濾過量(GFR)の低下とは別に,水・電解質異常に起因するさまざまな病態を引き起こす。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.