Japanese
English
第19回日本高齢者腎不全研究会
チーム医療によるサルコペニア・フレイルの予防と対策
Prevention of sarcopenia and frailty by multi-disciplinary care team in patients with chronic kidney disease and end-stage kidney disease
阿部 雅紀
1
ABE Masanori
1
1日本大学 腎臓高血圧内分泌内科
キーワード:
サルコペニア
,
フレイル
,
透析患者
,
慢性腎臓病
Keyword:
サルコペニア
,
フレイル
,
透析患者
,
慢性腎臓病
pp.494-498
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000092
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
自立して健康的に生活できる期間が「健康寿命」であるが,2016年の厚生労働省の報告によると,健康寿命は男性72.14歳(平均寿命80.98歳),女性74.79歳(平均寿命87.14歳)とされており,健康寿命が平均寿命を大きく下回っている1)。そのため,平均介護期間は男性で9.13年,女性で12.68年と推定される。慢性腎臓病(CKD)患者のなかでも透析患者においては,1週間の約半分を透析治療およびその通院に費やしている。明らかな機能障害を伴い,要介護状態となれば,身体的にも経済的にもその負担は大きくなる。低栄養は生命予後に影響するだけでなく,生活の質(quality of life:QOL)を決定する大きな要素である。わが国のCKD患者および透析患者は高齢化が進んでいる。高齢CKD・透析患者ではサルコペニアやフレイルを合併することが多く,生命予後不良の因子として認識されている。そこで,サルコペニア・フレイルの予防と対策について概説する。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.