Japanese
English
特集 COVID-19と腎臓病
【総論】
COVID-19とACE2
COVID-19 and ACE2
多田 卓哉
1
,
徳永 研三
2
TADA Takuya
1
,
TOKUNAGA Kenzo
2
1NYU Grossman School of Medicine
2国立感染症研究所 感染病理部
キーワード:
SARS-CoV-2
,
ACE2
,
スパイクタンパク質
,
変異株
,
ACE2 microbody
Keyword:
SARS-CoV-2
,
ACE2
,
スパイクタンパク質
,
変異株
,
ACE2 microbody
pp.62-68
発行日 2022年1月25日
Published Date 2022/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000012
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はじめに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こす重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)は,2019年11月に武漢で発生して以降,さまざまな変異を蓄積しつつ現在も進化を続けている。世界保健機関(WHO)および米国の疾病予防管理センター(CDC)で定義される「懸念される変異株(variants of concern:VOC)」および「注目すべき変異株(variants of interest:VOI)」に分類される株が世界中でひろがりをみせている。公衆衛生上,特に警戒すべきVOCには(2021年10月現在)アルファ,ベータ,ガンマ,デルタ株,そしてVOIにはラムダ,ミュー株が属しており,今後新たな変異株の出現も予想されるなどいまだ予断を許さない状況である。依然として続くこの脅威に対抗するために,現在施行されているワクチン接種と並行して,感染者に対する治療薬の開発が急務であり,そのためにもウイルスと受容体の関係を理解することは必要不可欠である。
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