特集 COPD—実地診療にガイドラインをどう活かすか
Ⅱ.こんな症例にどう対応するか?
COVID-19重症化因子としてのCOPD
放生 雅章
1
1国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院呼吸器内科
キーワード:
COVID-19
,
SARS-CoV-2
,
ACE2
,
COPD
Keyword:
COVID-19
,
SARS-CoV-2
,
ACE2
,
COPD
pp.280-285
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200649
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POINT
●COPD患者がSARS-CoV-2に感染しやすいかは,いまだ明確なエビデンスはないが,罹患率が上がるとする報告は限定的である.一方,COPD合併はSARS-CoV-2感染による入院の独立したリスク因子であり,重症化・死亡リスクとも関連している.
●COVID-19パンデミック期間では,呼吸機能検査は緊急性・必要性が高い場合を除き,その実施を最小限とする.そのような状況下ではCOPDの暫定的な診断は,問診票や胸部X線・血液検査などを用いた作業診断に基づいて行う.
●ICSを含む吸入・経口COPD治療薬のCOVID-19に対する影響は,いまだ明確な知見はなく,治療薬はそのまま継続することが望ましい.
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