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特集 消化器内視鏡寸言集2025
Ⅴ.大腸・肛門
大腸内視鏡挿入時の強い痛みは危険信号
Strong pain during colonoscopy intubation is a red flag
都築 義和
1
,
宮口 和也
1
,
今枝 博之
1
Yoshikazu Tsuzuki
1
1埼玉医科大学消化管内科,総合診療内科
pp.568-569
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000002015
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解説
大腸内視鏡は大腸病変の診断・治療が可能であり近年は比較的低侵襲な検査・治療として施行されてきている。また近年ではEMR,ESD,cold snare polypectomy(CSP)などの手技が増加し施行件数の増加がみられる。しかし内視鏡治療では一定の割合で偶発症,すなわち術中穿孔・遅発性穿孔・術中出血・後出血などが生じる。なかでも穿孔は前兆として内視鏡挿入時疼痛を自覚することが多い。すなわち軽度の疼痛は大腸内視鏡施行時につきものであるものの,強い疼痛は注意すべきである。大腸内視鏡では患者が苦痛をあまり感じることなく挿入することが検査の精度を上げるうえでも重要である。内視鏡検査時の疼痛の要因として挿入手技と被検者の大腸の形態的要因・疼痛に対する閾値の問題がある。前者は内視鏡医の技術レベルの問題であり,後者は被検者側の感受性の要素である。
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