Japanese
English
特集 消化管粘膜下腫瘍のすべて
[大腸]
大腸粘膜下腫瘍の内視鏡診断(類似病変も含む)
Endoscopic diagnosis of colorectal submucosal tumors
弓削 亮
1
,
瀧川 英彦
1
,
山下 賢
1
,
田中 秀典
1
,
壷井 章克
1
,
有𠮷 美紗
1
,
清水 大輔
1
,
北台 友貴
1
,
檜山 雄一
2
,
卜部 祐司
1
,
有廣 光司
3
,
岡 志郎
1
Ryo Yuge
1
,
Hidehiko Takigawa
1
,
Ken Yamashita
1
,
Hidenori Tanaka
1
,
Akiyoshi Tsuboi
1
,
Misa Ariyoshi
1
,
Daisuke Shimizu
1
,
Yuuki Kitadai
1
,
Yuichi Hiyama
2
,
Yuji Urabe
1
,
Kouji Arihiro
3
,
Shiro Oka
1
1広島大学病院消化器内科
2広島大学病院臨床研究開発支援センター
3広島大学病院病理診断科
キーワード:
大腸
,
粘膜下腫瘍
,
内視鏡診断
Keyword:
大腸
,
粘膜下腫瘍
,
内視鏡診断
pp.1058-1064
発行日 2024年7月25日
Published Date 2024/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001527
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はじめに
大腸粘膜下腫瘍(submucosal tumor:SMT)は,出血や腸重積をきたすなどの場合を除けば,無症状で内視鏡検査で偶然発見されることが多い。大腸SMTは非上皮性腫瘍からSMT様隆起を呈する上皮性腫瘍,非腫瘍まで多岐にわたる疾患群が含まれるが,表層が非腫瘍粘膜で被覆されているため,内視鏡所見のみから確定診断することが困難である。しかし,発生部位,形態,色調,表面性状,硬さなどに注目することで鑑別可能な場合がある。また,EUSで腫瘍の壁内局在,内部構造,内部エコーの性状を評価することで疾患を推察することが可能となる。小さな腫瘍径の症例に対しては,診断的治療として内視鏡切除が選択される場合もある。大腸SMTの内視鏡診断においては,疾患に特徴的な通常内視鏡所見,EUS所見を把握することが,質的診断のみならず内視鏡切除を含めた治療方針の決定に重要である。
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