Japanese
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特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅱ.炎症性疾患
治療行為に伴う粘膜傷害
NSAIDによる粘膜傷害
Non-steroidal anti-inflammatory drug (NSAID)-induced enteropathy
宮原 晶子
1
,
矢野 智則
1
,
山本 博徳
1
Shoko Miyahara
1
,
Tomonori Yano
1
,
Hironori Yamamoto
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
NSAID
,
小腸潰瘍
,
小腸狭窄
Keyword:
NSAID
,
小腸潰瘍
,
小腸狭窄
pp.626-627
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001393
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疾患の概要
非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAID)は,解熱鎮痛薬としてさまざまな疾患に広く使用され,胃や十二指腸に限らず小腸粘膜傷害の原因となることが知られている。Grahamらによると,小腸カプセル内視鏡を用いた研究でNSAID使用群の71%になんらかの粘膜傷害がみられた1)。また,Matsumotoらによると,ダブルバルーン内視鏡(double-balloon endoscopy:DBE)を用いたデータベースであるThe Japanese Study Group for Double-Balloon Endoscopy(JSG-DBE)を用いた研究では,NSAID内服症例の50%になんらかの小腸粘膜傷害が生じていた2)。
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