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特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅱ.炎症性疾患
自己免疫疾患・膠原病・血管炎など
腸管型Behçet病,単純性潰瘍の小腸病変
Intestinal Behçet’s disease and so-called simple ulcer syndrome
堀木 紀行
1
,
中村 美咲
2
,
中川 勇人
3
Noriyuki Horiki
1
,
Misaki Nakamura
2
,
Hayato Nakagawa
3
1三重大学医学部附属病院消化器病センター
2三重大学医学部附属病院光学医療診療部
3三重大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
Behçet病
,
単純性潰瘍
Keyword:
Behçet病
,
単純性潰瘍
pp.596-597
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001378
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疾患の概要
腸管型Behçet病はBehçet病(BD)の特殊型と分類され,BD診断基準の完全型または不完全型を満たすことが必須で,消化管穿孔や大量出血による緊急手術のリスクになること,腸管切除術後の高い再発率から予後不良因子である。BD徴候としては,有痛性反復性口腔内アフタ性潰瘍が多く,完全型や眼病変は少ない。単純性潰瘍は,1835年のCruveilhierによる報告に始まるとされ,BD徴候を伴わず回盲部近傍に好発し組織学的には慢性活動性非特異性炎症所見を示す深掘れ潰瘍である。両者を内視鏡的,組織学的に鑑別することは困難であり,BD徴候や臨床経過が決め手となる1)。
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