Japanese
English
特集 膵囊胞マネージメント,これ一冊
[非腫瘍性囊胞性疾患(膵炎後を中心に)]
非腫瘍性囊胞性疾患の診断(膵炎後を中心に)
Diagnosis of non-neoplastic cyst of the pancreas developing after pancreatitis
岡部 義信
1,2
,
島松 裕
1
,
平井 真吾
1
,
寺部 寛哉
1
,
吉村 壮平
1
,
斉東 京禄
1
,
佐々木 優
3
,
菅 偉哉
4
,
川口 巧
1
Yoshinobu Okabe
1,2
,
Yutaka Shimamatsu
1
,
Shingo Hirai
1
,
Hiroya Terabe
1
,
Sohei Yoshimura
1
,
Kyoyoshi Saito
1
,
Yu Sasaki
3
,
Hideya Suga
4
,
Takumi Kawaguchi
1
1久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門
2久留米大学病院消化器病センター
3共愛会戸畑共立病院消化器病センター
4一般財団法人医療・介護・教育研究財団柳川病院内科・消化器内科
キーワード:
膵囊胞性疾患
,
膵炎後
,
診断
Keyword:
膵囊胞性疾患
,
膵炎後
,
診断
pp.878-882
発行日 2023年7月25日
Published Date 2023/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000798
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はじめに
元来,膵囊胞は非常に稀な疾患とされてきたが,近年検診や各画像診断能の向上により発見される頻度が増加している。膵囊胞の内訳は仮性囊胞が50~60%と最も多く,次いで貯留囊胞10~30%,腫瘍性囊胞10~15%と報告されている1)。また仮性囊胞の成因別頻度では,急性膵炎や慢性膵炎60~90%,交通外傷や腹部手術後損傷10~30%などが占める2)。臨床の場では腫瘍性囊胞の鑑別診断が非常に重要ではあるが,頻度的には膵炎に起因する非腫瘍性囊胞のほうが多く,しばしば鑑別診断に難渋することも少なくない。本稿では,特に膵炎後の囊胞(膵炎後膵周囲液体貯留)の診断について概説する。
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