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特集 消化管出血のすべて
[各論 その他]
【Note】びまん性毛細血管拡張症
Diffuse vascular ectasia
岡村 卓磨
1
,
岩谷 勇吾
1
,
長屋 匡信
1
Takuma Okamura
1
,
Yugo Iwaya
1
,
Tadanobu Nagaya
1
1信州大学医学部消化器内科
キーワード:
びまん性毛細血管拡張
,
消化管出血
,
アルゴンプラズマ凝固法
Keyword:
びまん性毛細血管拡張
,
消化管出血
,
アルゴンプラズマ凝固法
pp.545-547
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000715
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はじめに
びまん性毛細血管拡張症は,さまざまな疾患を含有する疾患群の総称である。疾患の多くは後天性疾患だが,遺伝性疾患もみられる。代表的な疾患として,胃では胃前庭部を中心に放射状あるいはびまん性に毛細血管拡張を認める胃前庭部毛細血管拡張症(gastric antral vascular ectasia:GAVE)やびまん性胃前庭部毛細血管拡張症(diffuse antral vascular ectasia:DAVE),小腸や大腸では粘膜もしくは粘膜下層の毛細血管形成異常であるangiodysplasia,大腸では前立腺癌や子宮頸癌などの骨盤内悪性腫瘍に対する放射線照射の晩期合併症である放射線性腸炎などがある。全身性の遺伝性疾患として,遺伝性毛細血管拡張症(hereditary hemorrhagic telangiectasia:HHT,Osler-Weber-Rendu病)などがあげられる。症状は無症状のことが多いが,臨床的には消化管出血,貧血が問題となる。
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