特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅳ. びまん性病変
1. びまん性炎症性病変
Lymphomatoid gastropathy (リンパ腫様胃症)
谷田貝 昂
1
,
八尾 隆史
1
,
永原 章仁
1
Noboru YATAGAI
1
,
Takashi YAO
1
,
Akihito NAGAHARA
1
1順天堂大学医学部消化器内科
キーワード:
Lymphomatoid gastropathy
,
リンパ腫様胃症
Keyword:
Lymphomatoid gastropathy
,
リンパ腫様胃症
pp.276-277
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000450
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疾患の概要
Lymphomatoid gastropathy(LyGa)は2010年にTakeuchiら1)により提唱された胃に生じる原因不明のnatural killer(NK)細胞増殖症である。本疾患は中高齢者に発症し,性差はない。特徴的な症状はなく,検診や定期検査の上部消化管内視鏡(esophagogastroduodenoscopy:EGD)で発見されることが多く,未治療で自然消褪をきたす疾患である。内視鏡像は悪性腫瘍と類似することがあり,組織学的には悪性リンパ腫との鑑別も必要となるため,容易に過剰診断・治療につながる場合があり,内視鏡医・病理医ともにLyGaの内視鏡的特徴,臨床病理学的特徴を理解して診療する必要がある。
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