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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅱ. 平坦な病変
胃底腺型腺癌(白色調・表面平坦型)
Gastric adenocarcinoma of fundic-gland type
赤澤 陽一
1
,
上山 浩也
1
,
永原 章仁
1
Yoichi AKAZAWA
1
,
Hiroya UEYAMA
1
,
Akihito NAGAHARA
1
1順天堂大学医学部消化器内科
キーワード:
胃底腺型胃癌
,
胃底腺型腺癌
,
表面平坦型
Keyword:
胃底腺型胃癌
,
胃底腺型腺癌
,
表面平坦型
pp.170-171
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000404
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疾患の概要
胃底腺型胃癌はUeyamaら1)が提唱した低異型度の胃腫瘍で,胃癌取扱い規約第15版では胃底腺型腺癌と名称し,WHO分類第5版ではAdenocarcinoma of fundic-gland type(粘膜内病変はOxyntic-type adenoma)という名称で新たに掲載された。H.pylori未感染胃癌の一つとして知られており,今後,感染率の低下に伴い相対的に頻度が増すことが予測される。胃底腺型腺癌の典型的な内視鏡的特徴は,①褪色調・白色調,②粘膜下腫瘍様の隆起性病変,③樹枝状の拡張血管,④背景粘膜に萎縮性変化なしである。NBI併用拡大観察では,①明瞭なdemarcation line(DL)なし,②腺開口部の開大,③窩間部の開大,④不整に乏しい微小血管を呈するとされる2)。組織学的に表層は非腫瘍上皮に被覆されているため,前述の内視鏡的特徴を参考に診断を行うが,平坦型病変では診断に苦慮する場合がある。
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