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特集 内視鏡データリファレンスブック2022
【臓器別】
咽頭・食道
内視鏡切除後の追加治療
Additional treatment after endoscopic resection for superficial esophageal cancer
大幸 宏幸
1
,
小熊 潤也
1
,
藤田 武郎
2
,
藤原 尚志
2
,
石山 廣志朗
1
,
栗田 大資
1
,
兼松 恭平
1
,
藤井 雄介
1
,
久保 賢太郎
1
,
宇都宮 大地
1
,
櫻井 徹
1
Hiroyuki DAIKO
1
,
Junya OGUMA
1
,
Takeo FUJITA
2
,
Hisashi FUJIWARA
2
,
Koshiro ISHIYAMA
1
,
Daisuke KURITA
1
,
Kyohei KANEMATSU
1
,
Yusuke FUJII
1
,
Kentaro KUBO
1
,
Daichi UTSUNOMIYA
1
,
Toru SAKURAI
1
1国立がん研究センター中央病院食道外科
2国立がん研究センター東病院食道外科
キーワード:
食道癌
,
内視鏡切除
,
追加治療
Keyword:
食道癌
,
内視鏡切除
,
追加治療
pp.593-598
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000138
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はじめに
食道癌と診断されれば,深達度に関係なく頸胸腹3領域リンパ節郭清を伴う右開胸食道亜全摘を行ってきたことにより,深達度別のリンパ節転移頻度と分布が解明された。また1990年ごろには内視鏡による癌切除であるEMRが,2000年代になるとESDの技術が開発された。リンパ節転移頻度がきわめて低いT1a-EP(以下,EP)またはT1a-LPM(以下,LPM)食道癌に対しては内視鏡切除が根治治療として広く普及している。しかし,ESD・EMRが確立されその治療成績も広く知れ渡る現在においても,粘膜筋板を超えるか否かの病変であるT1a-MM(以下,MM)とT1b-SM1(以下,SM1)の診断はおろか,治療方針もいまだに議論されている。したがって,筆者らもEBMにもとづいた治療方法を断定的に論ずることはできないが,もう1つのEBM(experienced based medicineもふまえ,内視鏡切除後の治療方法選択の考え方を概説する。
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