特集 すべてがわかるIBDの内視鏡
Crohn病の内視鏡 Indeterminate colitisとinflammatory bowel disease unclassified
清水 誠治
1
,
富岡 秀夫
,
小木曽 聖
,
池田 京平
,
上島 浩一
,
横溝 千尋
,
高島 英隆
1JR大阪鉄道病院 消化器内科
キーワード:
炎症性腸疾患
,
鑑別診断
,
大腸炎
,
評価基準
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Inflammatory Bowel Diseases
,
Colitis
pp.276-281
発行日 2020年2月25日
Published Date 2020/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020163377
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炎症性腸疾患(IBD)で潰瘍性大腸炎(UC)とCrohn病(CD)の鑑別が困難な場合に"indeterminate colitis(IC)"の名称が使用されていたが、近年ICの名称は手術標本の病理学的検索によっても鑑別できない場合に限定されてきている。内視鏡・生検組織診断で鑑別困難な場合には"inflammatory bowel disease unclassified(IBDU)"の名称が推奨されており、本邦の診断基準においてもこれらが明記されている。IC/IBDUは経過観察により多くがUCまたはCDと確定診断されるため暫定的名称と考えられている一方で、一部の症例は鑑別困難なまま経過することからIBDの新たなサブタイプとも考えられている。しかしIC/IBDUの頻度は報告により著しく異なっており、今後明確な診断基準の策定が望まれる。IC/IBDUについて明らかになっていることを要約するとともにIBDUと鑑別・異同が問題となる疾患についても言及した。
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