連載
症例をどうみるか 術中・術後出血を契機に慢性DICと判明した1例
小出 暢章
1
,
柳橋 賢
,
朝蔭 孝宏
1東京医科歯科大学 頭頸部外科
キーワード:
気管切開術
,
血液学的検査
,
血漿
,
喉頭鏡法
,
嗄声
,
全身麻酔
,
DIC
,
披裂軟骨
,
失血-外科
,
出血-術後
,
赤血球輸血
,
サージカルテープ
,
弾性包帯
,
新鮮凍結血漿
,
赤血球濃厚液
Keyword:
Arytenoid Cartilage
,
Tracheotomy
,
Hematologic Tests
,
Blood Loss, Surgical
,
Erythrocyte Transfusion
,
Postoperative Hemorrhage
,
Laryngoscopy
,
Plasma
,
Plasma
,
Hoarseness
,
Disseminated Intravascular Coagulation
,
Anesthesia, General
,
Compression Bandages
,
Surgical Tape
pp.441-443
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/J01814.2021192170
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82歳男性。嗄声の音声改善目的に左甲状軟骨形成術I型、左披裂軟骨内転術を行う方針とした。術中・術後に出血を認め、バイポーラ鑷子を用いて止血を試みるも止血困難であった。対処としてサージセルとガーゼパッキングによる圧迫処置が行われたが、血液検査と大動脈解離の手術歴を併せて、本症例は線溶亢進型の慢性DICと診断された。診断後は局所の圧迫処置の継続に加え、新鮮凍結血漿の補充療法ほか、貧血に対する濃厚赤血球の輸血を行ったところ、止血が得られ、患者は術後24日に軽快退院となった。
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