症例
血液透析導入9年後に穿刺痛軽減目的で腹膜透析を導入した1例
中村 優香
1
,
川西 智子
,
小川 俊江
,
阿部 恭知
,
遠藤 真理子
,
若井 幸子
1東京都保健医療公社大久保病院 腎内科
キーワード:
多発血管炎性肉芽腫症
,
穿刺
,
連続携行式腹膜透析
,
糸球体腎炎-急速進行性
,
ブラッドアクセス
,
処置痛
Keyword:
Granulomatosis with Polyangiitis
,
Pain, Procedural
,
Punctures
,
Peritoneal Dialysis, Continuous Ambulatory
pp.1038-1039
発行日 2020年12月25日
Published Date 2020/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2021129836
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症例は63歳女性で、51歳時に多発血管炎性肉芽腫症による急速進行性糸球体腎炎で血液透析(HD)導入となった。60歳時に穿刺痛が耐え難く、表面麻酔を変更したが徐々に精神的負担が大きくなり、腹膜透析に変更したいと希望し当院を受診した。PD開始時は持続周期的腹膜透析(CCPD)で夜間は1.5%ダイアニール1500mLを4サイクルとした。週1回シングルニードルでHDのKt/Vは0.86で低値であったが、PDの0.88との総和で1.74となり十分な透析効率を確保できた。導入1年後、除水量が減少し、除水量を確保できた持続携行式腹膜透析(CAPD)に変更した。CAPD腹膜炎で除水量が再度減少したため、HDを週2回に増やしてCCPDに再度変更したが、英国に帰国するまで透析効率と体液管理はコントロール範囲内で経過した。
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