研究
赤血球数および平均赤血球ヘモグロビン量を用いた血液透析患者の貧血管理
菅沼 信也
1
,
阿部 達弥
,
西澤 喬光
1菅沼会腎内科クリニック世田谷 人工透析内科
キーワード:
Ferritins
,
血液透析
,
Hemoglobins
,
腎不全-慢性
,
赤血球計数
,
赤血球指数
,
鉄
,
後向き研究
,
治療成績
,
貧血-腎性
Keyword:
Ferritins
,
Renal Dialysis
,
Hemoglobins
,
Kidney Failure, Chronic
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Iron
,
Erythrocyte Count
,
Erythrocyte Indices
pp.876-880
発行日 2020年11月25日
Published Date 2020/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2021056585
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
2016年末の外来維持血液透析患者61名(男性40例、女性21例、平均年齢68.3歳)を、赤血球数(RBC)350万/μLをカットオフ値としてRBC低値群35名(L群)とRBC高値群26名(H群)の2群に分け、ヘモグロビン値(Hb)、RBC、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)、トランスフェリン飽和度(TSAT)および血清フェリチン値について2016年末と鉄補充を積極的に行うようになった2018年末で比較検討した。Hb、RBCはL群では2016年から2018年で有意に上昇し、H群は不変であった。MCHはL群では2016年から2018年で不変であり、H群は有意に上昇した。TSAT<20%およびフェリチン<100ng/mLの絶対的鉄欠乏患者の割合は、2016年ではH群で有意に多かったが、2018年では有意差を認めず、鉄補充が積極的に行われた効果が表れていた。適切な赤血球造血刺激因子製剤および鉄剤の投与量の調節には、RBCおよびMCHは有用な指標となる。
Copyright© 2020 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.