症例
1回3時間の顆粒球単球吸着除去療法を施行した潰瘍性大腸炎の1例 処理量と好中球の動態に基づいた有効性の検討
久保 晋吾
1
,
酒見 亮介
1共愛会戸畑共立病院 透析センター
キーワード:
Prednisolone
,
顆粒球
,
好中球
,
大腸炎-潰瘍性
,
単球
,
白血球分離
Keyword:
Neutrophils
,
Monocytes
,
Granulocytes
,
Colitis, Ulcerative
,
Leukapheresis
,
Prednisolone
pp.146-150
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2019314135
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36歳女。倦怠感、腹痛、下痢、粘血便を主訴とした。10年前より潰瘍性大腸炎の再燃と寛解を繰り返し、直腸限局性のMES2・UCEIS4と診断した。プレドニゾロン内服と1日3時間の顆粒球単球吸着除去療法(3hGMA)を計10回施行し、開始後10日程度で寛解導入した。3hGMA実施中に副作用・有害事象は認めず、終了後はメサラジン、アザチオプリン内服で寛解継続中である。重篤な消化器症状が消失した第5~10回の3hGMA開始時・開始後30分~180分のカラム前後の好中球数を測定した結果、治療開始時の好中球数を100%とした好中球数の変動は、30分64.4%、60分78.0%、180分66.0%と三相性の増減を認めた。カラム前後の好中球数より求めた好中球吸着率は30分31.8%、60分21.3%、180分16.5%であり、経時的な吸着能劣化は認めたが治療を継続するには十分であった。
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