発行日 2014年7月20日
Published Date 2014/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014353892
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は20歳代の女性で、腹痛、下痢を主訴に、近医にて腹膜炎を疑われ、当科紹介となった。血液検査では炎症所見を認め、抗生剤を処方したが、帰宅後に発熱、血便が出現したため、精査加療目的に緊急入院となった。下部消化管内視鏡検査では全大腸にわたり全周性に粗ぞうな粘膜を呈しており、粘血膿性分泌物の付着ならびに多発性びらんを認めた。以上より、初発の全腸炎型潰瘍性大腸炎と診断し、5-ASA製剤内服に加え、連日顆粒球除去療法を行ったところ、臨床的に寛解が得られた。GMA 10回終了後は5-ASA製剤内服のみで通院加療し、退院から1年後に行ったCSでも粘膜治癒を確認し、退院から19ヵ月経過した現在も臨床的寛解を維持している。
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.