特集 川崎病の今
病因・病態解明 リピドミクス解析から
中島 康貴
1
,
山村 健一郎
,
酒井 康成
,
大賀 正一
,
原 寿郎
1九州大学 大学院医学研究院成長発達医学分野(小児科学)
キーワード:
Phenylalanine
,
Phosphatidylcholines
,
川崎病
,
Oxidized LDL
,
リピドミクス
Keyword:
Mucocutaneous Lymph Node Syndrome
,
Phosphatidylcholines
,
Phenylalanine
,
Lipidomics
,
Oxidized Low Density Lipoprotein
pp.24-28
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021135318
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<Key Points>(1)リピドミクス解析の結果、KDの発症にはさまざまな酸化リン脂質が関与することが明らかになった。(2)冠動脈病変と強い関連を示したリン脂質は、酸化脂質を側鎖にもつホスファジルコリン誘導体であった。(3)KD急性期には、大量の酸化リン脂質が単球および血小板から産生され、血管壁に傷害を及ぼすことが示唆された。(4)酸化リン脂質の産生は、自然免疫の持続的活性化にもつながり、KDと成人期の動脈硬化との連続的な病態が示唆された。
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