特集 抗菌薬の「なぜ?」に答える
結核
徳永 修
1
1国立病院機構南京都病院 小児科
キーワード:
Ethambutol
,
Isoniazid
,
Pyrazinamide
,
Rifampicin
,
結核
,
抗結核剤
,
診療ガイドライン
,
小児薬用量
Keyword:
Antitubercular Agents
,
Ethambutol
,
Rifampin
,
Practice Guidelines as Topic
,
Isoniazid
,
Pyrazinamide
,
Tuberculosis
pp.1457-1462
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021021158
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Key Points>(1)結核に対する抗菌治療の目的は、(1)病巣内で増殖を続ける菌の速やかな殺菌、(2)薬剤耐性菌の出現阻止、(3)再発の予防である。(2)この目的を達成するため、(1)感受性を有する抗結核薬を使用する、(2)抗結核薬を併用投与する、(3)初期強化治療と維持期治療に分けて考える、(4)薬剤変更時には1剤ずつ変更、追加はしない、(5)決められた治療内容・治療期間を完遂する、ことを原則とする。(3)治療開始に先立って、患児より良質な検体(喀痰や胃液など)を採取して菌検査を徹底して、あるいは、その感染源が明らかな例では保健所などを通じて情報を入手し、薬剤感受性検査結果を確認することが重要である。(4)結核高蔓延国から転入後、結核発病が判明した例に対しては、薬剤耐性の可能性を考慮した治療レジメの適用も望まれる。
Copyright© 2020 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.