特集 抗菌薬の「なぜ?」に答える
抗菌薬による重篤副作用疾患別対応マニュアルを知ろう
齋藤 充生
1
1ヘルスヴィジランス研究会
キーワード:
危険因子
,
抗感染剤
,
マニュアル
,
早期診断
,
医薬品副作用と有害反応
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Manuals as Topic
,
Risk Factors
,
Drug-Related Side Effects and Adverse Reactions
,
Early Diagnosis
pp.1368-1375
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021021142
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<Key Points>(1)医薬品の副作用は担当医の専門分野とは異なる臓器にも発生する。重篤な副作用の発生頻度は一般に低く、臨床現場において遭遇する機会が少ないため、初期症状が見逃されることがある。(2)厚生労働省では、平成17(2005)年度から予測・予防型安全対策として「重篤副作用総合対策事業」を実施し、その一環として、患者および一般医療従事者を対象とした重篤副作用疾患別対応マニュアルを作成している。(3)抗菌薬は現代の医療に必須であるが、さまざまな重篤副作用の原因となりうるため、使用にあたっては、標的臓器以外に発生する重篤副作用にも注意を払い、初期症状を見逃さないことが重要である。(4)重篤副作用疾患別対応マニュアルは保険上も服薬指導での利用が求められており、患者からの照会にも対応できる必要がある。
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