感染症対策update-ひろげない,ふやさない,もらわない 耐性菌をふやさないための方策
日常診療における抗菌薬適正使用
具 芳明
1
1東北大学病院 総合感染症科
キーワード:
健康教育
,
抗感染剤
,
肺炎
,
肺炎球菌感染症
,
結核-肺
,
マニュアル
,
医薬品適正使用
,
情報探索行動
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Health Education
,
Manuals as Topic
,
Pneumonia
,
Pneumococcal Infections
,
Tuberculosis, Pulmonary
,
Information Seeking Behavior
pp.903-907
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017009429
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薬剤耐性菌対策が注目されるとともに抗菌薬適正使用が求められている.抗菌薬適正使用とは,細菌感染症に対する効果を保ちつつ,抗菌薬投与の必要性,抗菌薬の選択,投与量,投与期間などを最適化することである.日本では外来において比較的新しい抗菌薬が多く用いられており,とくに抗菌薬治療の必要がない呼吸器感染症に多く処方されている可能性がある.日常診療において抗菌薬を適正に使用するには,どの臓器に感染症をきたしているかの臓器診断をできるだけ正確に行うことに始まり,起炎菌の想定やさらなる検査を通じて微生物学的診断を行って検討する必要がある.医師向けの教育システムの充実や市民教育も重要である.
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